DMのレスポンス率を高めるには、DMの外観に工夫をし、送付対象の絞り込みを行ったうえで、お客さまにとってのベネフィットを分かりやすく表現するといった工夫が必要になります。
皆様もご経験があるかもしれませんが、毎日のように自宅に送られてくるDM(Direct Mail:ダイレクトメール)を見ると、「またか!」と、封も開けぬままゴミ箱に捨ててしまうことはよくあることです。昨今のDMのレスポンス率は2%とも、それ以下とも言われています。DMが飽和状態にある中で、DMがお客さまの目にとまり、読んでもらい、そして実際に購買行動を起こしてもらうためには、それなりの工夫をしなければなりません。
そこで、「お客さまに読んでもらえないDM」とはどういうものか、その例を検証していきながらDMで工夫すべきポイントを考えていきたいと思います。
【外観が普通の封筒で特徴がない】
多くの消費者は送られてきたDMの外観を一瞥して、何も封筒の外観に特徴がなければ、なかなか開けてみようという気が起こらないものです。ところが、たとえば、DMの中に何か小さな「立体のもの」が入っていたらどうでしょうか。「何が送られてきたのか」と興味をもって封筒を開くかもしれません。立体のものを入れること以外にも、封筒のデザインや形状に何か特徴を付けることで、DMに対して消費者の興味を抱かせることもできます。DMの外観で消費者に、「おや?」と思わせることができれば、まず第一歩目は成功と言えます。
【DM送付対象がミスマッチ】
せっかく消費者がDMを読んでくれても、DMの中身と受け取った消費者のニーズがミスマッチでは、レスポンスを期待することはできません。たとえば、ペットを飼えないマンション住まいの方に、ペットショップのオープンのDMを送っても、子どもがいない家庭にベビー服のDMを送っても、レスポンスが返ってくることはないでしょう。むしろこの企業は、自分のことをよく理解していないと、不快な印象をもたれてしまうかもしれません。
DMを送る際には、その内容に適切な見込み客を選ぶことが重要です。手元の顧客リストを年齢や性別、地域などで分類するのはもとより、これまでに購入した商品の履歴や、問い合わせの内容、購入金額などからも細かく分類をして、DMの内容にふさわしい対象顧客を絞り込むことが費用対効果を高めるポイントになります。
【お客さまのベネフィットが分かりにくい】
送られてきたDMの中身に、「すばらしい特典がありますのでご来場ください」と書いてあっても、なかなか消費者は行動を起こしてくれないものです。これは、お客さまのベネフィットが明確に書かれていないためです。同様に、DMにすべての商品が「お得な価格は店頭発表」と書かれていたのでは、価格についての情報があまりにも曖昧なため、お客さまにとって本当にベネフィットがあるのか判断することができません。
それでは逆に、お客さまにとってベネフィットのある、うれしいDMとはどのようなものでしょうか。それはDMのメッセージから何か「得をした」と感じることができるものでしょう。たとえば、「会員の方限定、期間内に3,000円以上の商品購入で『小鉢セット』のプレゼント」のような内容で、封筒の表にセンスのよい小鉢セットの写真が掲載されていれば、「会員の自分はお店に行けば得をする」という気持ちになり、来店する可能性も高まります。
まずは、上記の3つのポイントについて、自社のDMを見直してみてください。ほんのちょっとした工夫でも、DMのレスポンス率を向上することができるようになります。可能であれば、どのようなDMがお客さまにとって魅力的なものなのかが分かるように、DMを発行するたびに内容を少しずつ変えてみてください。それぞれのDMに対して、レスポンス率の高さを比較することで、効率的なDMを発見することができるようになります。
0 件のコメント:
コメントを投稿